水は命の源なので生きるためになくてはならいものです。
そのためワンちゃんが水を飲んでくれないと心配になりますよね。
特に夏場などは十分な水を摂取してくれないと脱水になりやすいので心配になります。
でも、ワンちゃんはどれくらいの水を飲んでくれるとよいのでしょうか?
また、水を飲ませるためにはどうしたらよいのでしょうか?
この記事では外気温や体重、与えているフードごとに摂取すべき適切な水分量をご紹介します。
また、ワンちゃんが脱水しているかどうかを簡単に確かめる方法もご紹介します。
そして、水分摂取量を増やす方法8つご紹介しますのでぜひ最後まで読んで参考にしてくださいね。
犬は1日にどれくらいの水を飲めばよいの?
一般的に犬が1日に飲むべき水の量は下記になります。
犬が1日に飲むべき水の量
体重1kg ごとに 水100ml
たとえば体重5kg のワンちゃんなら、1日に飲むべき水の量は500ml です。
ですが犬が飲むべき水分量は、犬の運動量や気温、あるいは毎日与えているフードはドライタイプかウエットタイプかなどによって異なってきます。
そこで、これらの要素を考慮して計算した犬の水の摂取量は下記のようになります。
犬が1日に飲むべき水の量
この表からもわかる通りウエットフードを与えている場合、水を飲む必要量はドライフードに比べてだいぶすくなくてすみます。
特に尿路結石などの疾患を抱えやすい子はウエットフードにすることで、水分量をだいぶまかなうことができ尿量を増やすことができるので、疾患を予防するのに大きく貢献してくれます。
老犬は負担をへらすためにウエットフードを使用することもおすすめ
老犬になると水の摂取量が減ってくることがあります。
老犬は成犬に比べると運動量も減るため、成犬ほどのどがかわかない場合もあります。
そして足腰が弱ってくると、立ち上がり歩くことがおっくうになり水を飲みに行かないこともあります。
また食欲の減少とともに、のどの渇きを感じる感覚が衰える場合もあります。
ですがこのような変化があったとしても、老犬も十分に水分を摂取する必要があります。
そのため老犬になり以前より水を飲んでいないなと思ったら、犬の負担を減らすためにもウエットフードに切りかえてあげることもよい選択です。
そして、水は常に近くに置いておくようにしましょう。
犬が脱水しているか確かめる方法
ここでは犬が脱水しているか確かめる方法をいくつかお伝えいたします。
🐶犬が脱水しているか確かめる方法1
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1肩甲骨の間 (首の後ろのほう) の皮膚をつまみます。
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2つまだ皮膚を上に持ち上げます。
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3手をはなします。
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上記の写真のように皮膚がすぐにもとの状態に戻れば脱水の心配はありません。
脱水していると戻りがゆっくりだったり、さらには手を離しても少しの間持ち上げた状態のまま戻らない場合もあります。
🐶犬が脱水しているか確かめる方法2
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1犬のくちびるを持ち上げます。
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2歯肉を指で軽く押します。
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3押した箇所の歯肉が白くなったら指をはなします。
脱水していない場合:指をはなすとすぐにもとの色 (ピンク色) の歯肉に戻る。
脱水している場合:指をはなしてもすぐにもとの色 (ピンク色) に戻らない。
脱水を確かめるにはほかに下記のような方法があります。
- 歯肉が乾燥している、ねばねばしている、色がうすい
- 眼球が沈んでいる
- 鼻や口がかわいている
水分摂取量を増やす方法1 | ウエットフードや手作り食を与える
それでは、ここから犬の水分摂取量を増やす方法をお伝えいたします。
犬の水分摂取量を増やすのに1番良い方法はウエットフードを与えることです。
野生の犬は生の肉から多くの水を摂取しています。
そのため家庭犬も同じように毎日の食事から水を摂取させることは理にかなっています。
すでにウエットフードや手作り食を与えている場合は、ワンちゃんが水をたくさん飲んでいないことに気づいておられるかもしれません。
ウエットフードや手作り食は65~80%が水分のため、食事から水分を摂取できているので心配ありません。(ドライフードの水分量は約10%です。)
気軽に手作り食をつくるにはどうしたらよいの?
手作り食はいつでも愛犬にあったご飯を犬に与えてあげることができるよいですよね。
でも手作り食というと少しハードルが高い感じがしますよね。
そこでおすすめしたいのが、書籍「獣医師が考案した長生き犬ごはん」です。
この本ではお鍋1つで簡単にワンちゃんのご飯が作れるようになっています。
紹介されているレシピは多くないですが、みそ汁の具を変えるように簡単に食材を変えてアレンジできるようになっています。
抱えている疾患やシニア犬に合う食材も紹介しているので、本書を参考にしてその子の身体に合う優しい食材を与えるようにしてあげるとよいです。
水分摂取量を増やす方法2 | トッピングに水分量の多いものを使用する
毎日の食事のトッピングに水分量の多いものを使用することもおすすめです。
また、トッピングのほかに犬用の牛乳もいれてあげればさらに水分量を増やすことができます。
もしワンちゃんが食べてくれるようなら、単純に水を加えて与えてあげるのもよいですが、あまり加えると嗜好性が落ちてしまいます。
でも牛乳ならばほとんどのワンちゃんは大好きなので喜んで食べてくれます。
また、ウエットフードや手作り食のみを与えている場合はカルシウムが一番不足しやすいので、牛乳を追加してあげることでカルシウム不足を補うことができます。
野菜やフルーツをトッピングしてあげることもおすすめ
トッピングに野菜やフルーツを使用することもおすすめです。
ほとんどの野菜や果物は80~90%以上が水分です。
野菜や果物であればカロリーをあまり気にすることなく自然の甘みをプラスしてあげることができます。
かぼちゃピューレやトマト、リンゴ、オレンジなどを毎日の食事にトッピングしてあげることで気軽に水分摂取量を増やすことができます。
水分摂取量を増やす方法3 | 水に骨スープをいれる
犬に水を飲んでもらうために、犬に害となる成分を含んでいない骨スープなどをお水に少し加えてあげるもの良い方法です。
骨スープは犬が見ているときに水にいれるようにします。
そうすることで犬に水を飲むようにさそうことができます。
😻水に興味を持ってもらうように骨スープを水にいれる方法
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1骨スープを犬の鼻にちかづけて臭いをかがせて興味を持たせます。
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2骨スープを水にいれます。(犬が見ていることを確認しましょう。)
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写真では大きな水入れにスープをいれていますが、実際は小さめの水入れを使用することをおすすめします。
そうすれば入れるスープの量を節約することができます。
小さめの水入れにスプーン1杯ほどのスープを入れてあげるとよいでしょう。
また骨スープ入りの水を与えるときは、常に水を置いている場所のすぐ近くで与えるようにします。
そうすることで骨スープ入りの水を飲んだあとに、通常の水を飲んでくれることも期待できます。
下記の動画では炊飯器を使用して、とても簡単に骨スープを作る方法を紹介しています。
作った骨スープは製氷皿に流して凍らせておけば長持ちするのでおすすめです。
人間用に市販されている骨スープは玉ねぎや食塩が添加されているので犬には使用できません。
そのため必ず犬用に市販されているものを使用しましょう。
水分摂取量を増やす方法4 | 水を飲む習慣をつくりあげる
散歩のあとや遊んだあと、食事のあとなどは水を飲みやすいです。
そのためその時に水を犬の前にさしだすと飲んでくれる可能性が高くなります。
これを繰り返すことで、その行動のあとに水を飲む習慣をつけることができます。
水分摂取量を増やす方法5 | 水を飲みやすい環境をつくる
犬が水を飲みたいと思ったときに、いつでも飲めるように環境を整えてあげることも大切です。
水入れ皿はわかりやすい場所に置いておく必要があります。
犬は食事のあとに水を飲むことが多いので、食事皿の横に水入れ皿を置いておくようにします。
そして水入れ皿の場所は1度決めた場所から変更しないほうが良いです。
また、水入れ皿は1箇所だけでなくいくつかの場所に置いておくことで、いつでも水にアクセスできる環境を作ることができます。
多頭飼いの場合、気の小さい犬は他の犬が飲んでいると遠慮してしまうこともあります。
そのような場合は水入れ皿を複数置いておくことで、どの子でもすぐに水にアクセスできる環境を作ることができます。
また、大型犬の場合は水を飲みやすいように、フードスタンドなどを利用して水入れの高さを高くしてあげるとよいです。
老犬の場合はいつでも水にアクセスしやすいようにしてあげる必要があります。
水入れ皿の場所をベットから近くしたり、水入れ皿までの床を滑りにくいマットに変えたりしましょう。
😸水を飲みやすい環境をつくる方法
水入れ皿はわかりやすい場所におく
- いくつかの場所に置いておく
😸多頭飼いの場合
- 水入れ皿を複数置いておく
😸大型犬の場合
- 水入れ皿の高さを高くする
😸老犬の場合
- 水入れ皿の場所をベットから近くする
- 水入れ皿までの床にマットを使用して滑りにくくする
- 水入れ皿までの障害物をなくす
水分摂取量を増やす方法6 | 水受けの水を常に清潔に保つ
水入れ皿の水はある程度時間が経つと味やにおいも悪くなります。
そうすると犬は飲むのをちゅうちょしやすくなります。
そのため水は定期的にとりかえるようにしましょう。
また、水入れ皿のお水に残った犬の食べかすや唾液は細菌が成長するのに良い場所となります。
そのため、水入れ皿は毎日洗い細菌が繁殖するのを防ぎましょう。
また水入れ皿にキズがあると、そこに細菌が住み着いてしまう場合もあります。
そのため水入れ皿はキズが付きにくいステンレス製がおすすめです。
ステンレス製なら毎日のお手入れも簡単です。
自動給水器を使用することも考えよう
いつもきれいな水を飲んでもらうために、自動給水器を使用することもおすすめです。
自動給水器はフィルターで水をろ過してくれます。
また、受け皿に落ちた汚れや抜け毛も排除してくれるので、いつでも新鮮できれいな水を飲んでもらうことができます。
水分摂取量を増やす方法7 | 外出時も水が飲めるようにしよう
水は家の中でも外でも常に飲めるようにしておきましょう。
下記のようなペットボトルと水受けが一体になったウォーターボトルが1つあれば便利です。
持ち運びも楽で、片手でボタンを押して給水してワンちゃんにさしだすだけです。
邪魔にならず、いつでも気軽に水を与えることができます。
特に暑い夏はいつでも水をあげられるようにしてあげましょう。
水分摂取量を増やす方法8 | 運動をさせよう
散歩や運動のあとはノドがかわくのが普通です。
そのため、散歩や運動をするとワンちゃんは水を飲んでくれやすくなります。
運動して水を飲むことは1番健康的な方法なので、特に運動不足だったり尿石症などで悩んでいる場合は適度な運動を心がけるようにしましょう。
まとめ
今回は犬の水分摂取量を増やす方法をお伝えいたしました。
水分摂取量が少ないと尿石症などの疾患にかかるリスクが高まります。
いつまでも健康で長生きしてもらうためにも、いつでもきれいな水を適切な量飲んでもらうように心がけましょう。
参考:Your dog won’t drink water? Top 5 reasons why & what you can do | tractive
参考:How to Get Your Dog to Drink More Water
参考:How to Make a Dog Drink Water (When He Doesn't Want to) | Top Dog Tips