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ペット機内持ち込みアメリカと日本の規定 | ペットの飛行機利用に考慮すべきこと | 機内でペットのストレスを減らすには?

アメリカやカナダではほとんどの航空会社でペットの機内持ち込みが可能です。

ペットといってもなんでもよいわけではなく、機内に持ち込めるのは主に小型犬と猫のみです。

また飛行機の大きさにより、1便に持ち込めるペットの数は限られています。

日本ではスターフライヤーが機内へのペットの持ち込みを許可していますが、アメリカやカナダの規定より厳しいものとなっています。

これはやはり日本ではまだ広まっていない試みなので仕方ないのかもしれません。

この記事ではアメリカの規定と日本 (スターフライヤー) の規定をご紹介いたします。

そして犬と飛行機の移動を決める前に考慮したいこと、そして飛行機での移動が決まったらペットのストレスを減らすためにとるべき対策をお伝えいたします。

コンテンツ

ペットの機内持ち込み | アメリカの規定

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ペットの客室への搭乗に関しての規則は航空会社により多少異なります。

たとえば、ペットゲージを持ち込む場合は、他に手荷物を持ち込めない航空会社もあれば、他に手荷物を1つ持ち込める航空会社もあります。

また、低酸素症などの問題を起こしやすい短頭種の持ち込みを禁止している航空会社もあれば、許可している航空会社もあります。

ここではアメリカで機内にペットを持ち込むさいの基本的な規定をお伝えいたします。

✈アメリカのペット機内持ち込みの規定

  • 搭乗できるペットは主に犬と猫のみ
  • クレートは前の座先の下における大きさ
  • 重さ8~10 kg以内 (クレート含む)
  • 機内では常にクレートにいれておく
  • 獣医師による健康診断書が必要
  • 客室に搭乗できるペットの数は限られている

規定1 | 搭乗できるペットは犬と猫のみ

通常、飛行機の客室に一緒に搭乗できるペットは犬と猫だけです。

デルタ航空は他に家庭用の鳥の搭乗も許可していますが、ペットなら何でもOKというわけではありません

搭乗できる年齢は航空会社により多少異なりますが、だいたい生後2~3ヶ月から可能です。

規定2 | クレートは前の座先の下における大きさ

クレートは手荷物のように前の座先の下に置く必要があります。

各航空会社は機内に持ち込めるクレートの最大サイズを定めています。

ユナイテッド航空は下記のようにクレートの大きさを定めています。

Traveling with pets | UNITED

ハードタイプクレート
Traveling with pets | UNITED

クレートはペットがクレート内で無理なく立ち上がり、向きを変えることができる大きさでなければなりません。

機内で座席の下におさまる犬
機内で座席の下におさまる犬
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規定3 | 重さ8~10 kg以内 (クレート含む)

客室に持ち込むペットの重さはクレートの重さも含めて8~10 kg以下でなければなりません。

航空会社により多少の違いがありますが、だいたい8~10 kgです。

航空会社が定めるクレートのサイズと重さに入るのは小型犬のみなので、通常、航空機の客室に搭乗できる犬は小型犬のみです。

ですが、小型犬でも航空会社によってはフレンチブルドックやシーズーなどの鼻の短い犬種 (短頭種) は客室・貨物室ともに持ちこみを禁止している場合もあります。

なぜなら鼻の短い犬種は機内の気温や気圧の変化に影響を受けやすく、熱中症や低酸素症にかかる危険があるためです。

短頭種はなぜ低酸素症のリスクが高いの?

ブルドックやシーズーのように鼻の短い犬種 (短頭種) は飛行機に乗ったときだけでなく、通常の環境でも呼吸困難を起こしやすいです。

短頭種は鼻が短くても内部の構造は通常の鼻を持っている犬と同じです。

例えて言うならば、一軒家から小さなアパートに荷物もそのまま一緒に引っ越したときのような感じです。

荷物はすべてあるけれども少々混みいっているため空気の通りが悪いといった感じです。

短頭種はこの変異のため通常犬に比べて一度に取り込める空気の量が少ないです。

そして機内は地上よりも酸素量が20%ほど少ないため呼吸がしづらくなります。

通常犬なら問題はないのですが、短頭種は低酸素症にかかる危険が高くなります。

また、犬はパンティングといって外から空気を取り込み、口をハアハアさせることで体内の熱を逃がします。

ですが、短頭種は取り入れられる空気量が少ないため、通常犬に比べて熱を逃がすのが難しくなります。

そのため機内でストレスなどから興奮して体温が上がったときに熱を逃がしにくいため熱中症にかかりやすくなります。

飛行機で低酸素症になった犬 | 酸素マスクで助かる

2018年にアメリカの飛行機で低酸素症になったフレンチブルドックが客室乗務員の思いやりのある判断で一命を取りとめたというニュースが話題になりました。

機内で飼い主さんの足元にいたフレンチブルドックのダーシーちゃんですが、飼い主さんはダーシーちゃんがゲージを蹴って激しく呼吸していることに気づきました。

そして飼い主さんがダーシーちゃんをケージから出すと、ダーシーちゃんの舌は真っ青になっていました。

ちょうどそばに居合わせた客室乗務員がダーシーちゃんの容態に気づき、氷を持ってきましたがダーシーちゃんの容態はよくなりません。

そこで酸素マスクを使う必要があると判断した客室乗務員はダーシーちゃんに酸素マスクをあてたところ、すぐに呼吸が回復しました。

飼い主さんは自身の Facebook に、「客室乗務員が愛犬の命を救ってくれました。ダーシーは犬なので、その命の価値を過小評価する人もいるかもしれません。ですが私たちは違います」、とコメントを残しています。

飼い主さんは航空会社 JetBlue の心優しい対応に感謝を示し、そして人々に心にとめておいて欲しいと次のようなコメントを残しています。

「善良な人々は日常的に良いおこないをしています。たとえそれがささいなことであろうと重大なことであろうと関係なく」、と述べています。

JetBlue は ABC ニュースに対し、「私たちは皆さんに、そしてペットも含めて安全で快適な空の旅を過ごして欲しいと思っています。今回の件では我々スタッフの素早い判断に感謝しています。そして、今回の件でかかわった皆さんが着陸時に心地よく呼吸していたことをうれしく思っています」、と述べています。

Flight crew uses oxygen mask to save dog midflight | Good Morning America

参考: Plane crew comes to rescue of dog with oxygen mask for flight | ABC News

規定4 | 機内では常にクレートにいれておく

機内では常にクレートに入れておく必要があります。

先ほどの機内で具合が悪くなったフレンチブルドックのワンちゃんのように、緊急事態の場合はさすがに許して欲しいと思いますが、規定では常にクレートにいれておくとなっています。

規定5 | 獣医師による健康診断書が必要

客室に搭乗させるためには獣医師により発行された健康診断書も必要です。

健康診断書はペットが十分に健康か、ワクチン接種を済ませているかということを確認するためのものです。

健康診断書は通常、搭乗日から10~30日以内に発行されたものである必要があります。

規定6 | 客室に搭乗できるペットの数は限られている

各旅客機に搭乗できるペットの数は限られているます。

旅客機の大きさにより異なりますが、通常2匹~6匹までとなっています。

1人の大人が持ち込める犬の数は1~2匹のみです。

ほとんどの航空会社は犬のために隣の座先を購入することを禁止しています。

ですが、犬を2匹搭乗させたい場合などに、数は少ないですがペットのために隣の座先を購入することを許可している航空会社もあります。

その場合でも、犬は常にクレートに入れ、座先の下においておく必要があります。

ペットの機内持ち込み | 日本 (スターフライヤー) の規定

日本で飛行機の客室にペットの持ち込みを許可しているのは、現在のところ羽田から北九州方面に運航しているスターフライヤーだけです。

そのため、ここではスターフライヤーの規定をみていきたいと思います。

✈スターフライヤーのペット機内持ち込みの規定

  • 搭乗できるペットは小型犬と猫のみ
  • クレートの大きさは 50cm x 40cm x 40 cm以内
  • クレートの入り口にシールロックを装着する
  • 空港内、機内でおやつを与えることはできない
  • 機内では常にクレートにいれておく
  • おむつを着用
  • 混合ワクチン(3種以上) と狂犬病ワクチンの接種証明書の提出
  • 緊急時の酸素サービスと脱出時に置いていくことにサインする必要がある

規定1 | 搭乗できるペットは小型犬と猫のみ

飛行機の機内に持ち込めるのは小型犬と猫のみです。

1便に2匹まで搭乗可能ですが、大人1名が持ち込めるのは1匹までとなっています。

規定2 | クレートの大きさは 40cm x 40cm x 50 cm以内

クレートの大きさは、高さ 40cm x 横幅40cm x 長さ50 cm以内です。

ペットはクレート内で無理なく立ち上がる、横たわることができないとなりません。

また、クレートは座先に置きシートベルトで固定する必要があります。

そのため、シートベルトで固定するための取手がついている必要があります。

シートベルトで座席に固定したクレート
シートベルトで座席に固定したクレート

規定3 | クレートの入り口にシールロックを装着する

クレートのすべての入り口にシールロックの装着が必要です。

そのためクレートはシールロックが装着できるようようなものでなければなりません。

空港でシールロック装着不可の場合はスターフライヤーが提供するクレートを使用する必要があります。

シールロックを装着したクレート
シールロックを装着したクレート

規定4 | 空港内・機内でおやつを与えることはできない

空港内・機内ではおやつやフードを与えることはできません。

これは少し不便だなと思います。

なぜなら、犬がストレスを感じているときに、おやつを与えることで犬の気を紛わすことができないためです。

アメリカではこのような規定はないので、飼い主さんは犬の気を紛わすために機内でお気に入りのおもちゃやおやつを与えることをよくしています。

機内で鹿の角で遊ぶ犬
機内で鹿の角で遊ぶ犬
HOW TO FLY WITH YOUR DOG? 10 TIPS FOR AIRPLANE TRAVEL | Xanti マルタの子犬

スターフライヤーではおやつは不可ですが、水はクレートの外から給水器で与えることができます。

規定6 | おむつを着用

おむつをカウンターでチェックインするときに着用する必要があります。

男の子はマナーベルトでもOKです。

臭い対策のためですが、これもアメリカではない規定です。

アメリカでは犬のトイレが心配な飼い主さんはクレートの下にペットシーツを敷くことで対策を取っています。

規定7 | 混合ワクチン (3種以上) と狂犬病ワクチンの接種証明書の提出

混合ワクチン (3種以上) と狂犬病ワクチンの接種証明書を提出する必要があります。

アメリカでは10~30日以内に発行された健康診断書が必要ですが、スターフライヤーではワクチンが有効であれば何日以内とは指定していないのがうれしいですね。

規定8 | 緊急時の酸素サービスと脱出時に置いていくことにサインする必要がある

スターフライヤーでペットを機内に持ち込むさいに、「同意書兼申込書」に署名する必要があります。

そこに、「緊急時の酸素サービスはペットにはご利用頂けません。また、脱出の際にはペットは機内に置いて行かなくてはなりません。」、という項目があります。

犬への酸素マスク使用で救える場合もある

酸素サービスは、「飛行機で低酸素症になった犬 | 酸素マスクで助かる」、の段落でもお伝えしたように、犬に使用することで救える場合があります。

その時の状況に合わせた判断で救える命もあるはずなので、状況に合わせた判断をしていただけることを期待します。

脱出の際にはペットは置いていかなければならない

スターフライヤーは「同意書兼申込書」に「脱出の際にはペットは機内に置いて行かなくてはなりません。」、とも明記しています。

アメリカでは、「脱出の際にはペットは機内に置いて行かなくてはなりません。」、というようなことにサインさせることはしていないです。

もちろん脱出時、手荷物は機内においていかなければならない、そしてペットは手荷物として扱われるというのは同じです。

緊急時の脱出のさい、航空会社のスタッフは人命救出をなによりも優先します。

そしてすべての手荷物は機内に残すように指示をします。

ですが、救助活動を邪魔することがなく、乗客の脱出を妨げることがなければ、航空会社のスタッフさんたちはきっとペットも助けるために尽力を尽くしてくれると信じたいです。

一方で、貨物室に預けられたペットは、状況が安全でなければ救出してもらえる可能性は限りなく低いです。

カナダの森林火災で100匹のペットを飛行機に乗せ救出

2016年カナダのアルバータ州で、カナダ史上最悪といわれる大規模な森林火災がありました。

付近にはオイルサンドといわれる石油産出の中心地もあるため、非常に危険な状況でした。

州は約90,000人に避難命令を出し、そのさいペットは置いていくように指示を出しました。

空港には非難するために約10,000人が集まっていました。

そして、避難者のペットが約100匹いました。

州からはペットは置いていくよう指示が出ていますし、また飛行機1機に何十匹もの動物を乗せることは航空会社のルールに反します。

ですが、パイロットのマン氏は飛行機に動物を乗せて避難することを許可しました。

「正しいことをするために、規則に背かねばならなかった」、とマン氏は述べています。

多くの避難者と100匹ものペットを乗せるために、トイレにもペットを乗せ、マン氏と客室乗務員は約50時間ほどかけて全員を機内に搭乗させました。

犬や猫だけでなくウサギやハリネズミなどいろんな種類のペットがいましたが、ペットは問題を起こすことなく、アクシデントが起こることはありませんでした。

マン氏は、「我々は飼い主とペットを一緒に避難させるため、そしてフライトの安全を確実なものにするため最善を尽くしました」、と満足して話しました。

パイロットと客室乗務員の協力が動物の避難を成功させ、このニュースは賞賛を得ました。

私はこのニュースを読んで、マン氏の「正しいことをするために、規則に背かねばならなかった」、という言葉にとても感動しました。

州からはペットは置いていくように指示が出されているので、本当ならばペットは空港にいてはいけない状況でもあったはずです。

それでも、目の前に助けられる命があるのならば、規則を破っても、どんなに大変な作業となろうとも、その命のために力を尽くすというマン氏と客室乗務員に、人間としての大きさを感じました。

そして、もし私が今回の羽田空港で起きた事故のようなときに、ペットと一緒に飛行機の機内に乗っていたとしたら、逃げ遅れている人たちの脱出の手助けをして、ペットを少しでも早く脱出させようと力を尽くせる人間でありたいと思いました。

参考: Pets on a Plane: A Successful Evacuation Story | Safe Home Australia
参考: Pilot Breaks Rules To Save Animals From Fort McMurray Fire | HUFFPOST

犬と飛行機の移動を決める前に考慮したいこと

犬を機内に持ち込むことは貨物室に預けるより安全です。

機内に持ち込むことができれば飼い主さんはワンちゃんを常にそばで見ていることができるので安心です。

そしてワンちゃんも慣れない環境でストレスを感じても飼い主さんがそばにいるので安心します。

とはいえ、やはり飛行機の使用はあまりおすすめできません。

機内では知らないにおいや音がする場所で長い時間クレートに閉じ込められるので、犬にとってはストレスがかかる経験です。

また、緊急時にはペットは荷物として扱われるなどの心配もあります。

ここからは犬を機内に持ち込んで移動を考えているかたに、犬と飛行機の移動を決める前に考慮したいこと、そして飛行機での移動が決まったらペットのストレスを減らすためにとるべき対策をお伝えいたします。

考慮したいこと1 | 愛犬の性格

飛行機を使用するさいは愛犬の性格を把握し、飛行機に乗せても大丈夫かどうか判断することが必要です。

まわりの環境が変化することは犬にとってストレスのかかる経験です。

空港は知らない音やにおい、そして知らない人が大勢います。

そのため、知らない場所や人にストレスを感じやすい犬は飛行機の使用はさけたほうがよいです。

また、神経質な犬、臆病な犬も避けたほうがよいです。

新しい環境や状況下でもすぐに対応でき、くつろいで過ごせる犬は、まわりの環境が変化してもストレスを感じにくいです。

愛犬の性格をしっかりと判断し、ワンちゃんにとって一番良い選択ができるようにしましょう。

考慮したいこと2 | 愛犬の健康状態

愛犬の身体や健康状態が飛行機に乗っても問題ないか獣医師さんに診てもらいもらいましょう。

特にフレンチブルドックやシーズーのように鼻の短い犬種 (短頭犬種) は低酸素症や熱中症にかかりやすいため注意が必要です。

短頭犬種でなくても、呼吸器に疾患を抱えている老犬も同じように注意が必要です。

そして、薬を服用している場合や疾患を抱えている場合は、注意するべきことなどをしっかりと聞くようにしましょう。

年齢は何歳まで大丈夫なの?

年齢に関してスターフライヤーでは特に規定を設けていません。

貨物室に預ける場合は生後4ヶ月以内の子犬と老犬は負担が大きいため避けるように提案してる航空会社が多いです。

犬では7歳以上が老犬といわれていますが、実際は犬のサイズや犬種、個々の健康状態などにより異なります。

一般的に、大型犬は7~8歳で老犬と考えられています。

中型犬は10歳で、そして小型犬は11歳で老犬と考えられています。

老犬になると疲れやすくなるため体力的にも負担にならないか考えてあげることも必要です。

最近寝る時間が増えてきた、また散歩に行ってもすぐ座ってしまうことが増えてきたというような場合は、あまり無理をしないようにしましょう。

飛行機に搭乗する前の準備

愛犬の性格にも健康にも問題ないことを確認したら、飛行機に愛犬を持ち込むための準備をおこないましょう。

準備1 | 予約は早めにとる・連休は避ける

犬と飛行機に乗ることが決まったら、予約は早めにとりましょう。

連休や週末は通常より空港が混雑するため、ワンちゃんが圧倒されてしまうかもしれません。

そのため、できれば平日の飛行機を予約するようにしましょう。

準備2 | クレートに慣らしておく

飛行でのストレスを減らすために、あらかじめクレートに慣らしておくことが大切です。

空港では目的地に着くまでずっとクレートに入れておかなければなりません。

そのため、約2~3時間はクレートにいることに慣れている必要があります。

クレートに慣れていない犬の場合は数週間前からクレートトレーニングをおこないましょう。

またクレートに慣れてきたらクレートで車に乗せて、乗り物の揺れや音などにならしておくことも役立ちます。

その他に機内ではクレートを開けることができないため、水を与える場合はクレートの外から飲ませる必要があります。

ですが入り口にはシールロックがしてあるので、ソフトクレートの場合は外から水を飲ませることは小さな穴などがない限りは困難です。

そのため、目的地に到着したらすぐに水を飲ませることができるように、下記のようにボタンを押すだけで水を飲ませることができるウォーターボトルを用意しておくこともおすすめです。

下記の記事ではクレートトレーニングの方法をご紹介しています。

クレートに慣らしていく方法を順番にご紹介していますが、すべてをおこなう必要はありません。

ワンちゃんに合った方法を見つけて教えていってあげてください。

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準備3 | CBDオイルを与える

CBDオイルって日本ではまだあまりなじみがないですよね。

ですが、CBDオイルは雑誌などで取り上げられ、やる気がない、寝つきが悪いといった症状を改善し、イキイキとした毎日が送れると話題になっている商品でもあります。

参考

CBDオイルとは、THCを含まない大麻草の茎と種からの抽出物です。
THCはその精神作用のため規制されています。
ですが、CBDはもともと体内に備わっているシステムですので非常に安全です。
CBDには抗痙攣作用、抗炎症作用、細胞障害の抑制と改善作用、抗不安作用、降圧作用、特定の癌における細胞死を誘導する作用などが知られています。

引用: CBDオイル | 三上内科クリニック
引用: CBDオイル | おぎはら皮ふ科

CBDはセロトニンを調整すると考えられています。

セロトニンは「幸せホルモン」とも呼ばれるホルモンで、不安な気持ちを楽にする、睡眠や食欲を改善するなどの作用があります。

そのためアメリカでは飛行機の客室にペットを乗せるときに、よく獣医師さんから処方されるのが自然療法のCBDオイルです。

CBDはもともと体内に備わっているシステムなので副作用もほとんどありません。

以前、The American Holistic Veterinary Medical Association (アメリカホリスティック獣医師会) がCBDオイルを犬に使用している飼い主さんに対して、CBDオイルの副作用を報告してもらう調査をおこないました。

その結果、大きな副作用は報告されませんでした。

1番多かった副作用は「鎮静作用」で19%でした。

鎮静作用ということは、CBDを与えて起こり得る副作用は眠気ということです。

これは決して悪いことではありませんね。

CBDで1つ心配があるとすれば、それは薬の代謝を抑制する作用があるということです。

そのため、薬を服用している場合は注意しましょう。

CBDは1回のみの投与より繰り返し投与したほうが効果があります。

2012年の研究で、ラットを猫にさらしストレスの度合いを測る実験がおこなわれました。(ラットがかわいそうですね💦)

このとき、CBDを反復投与 (繰り返し投与) されたラットは単回投与 (1回のみ投与) だけのラットより少ない不安を示した、という結果がでました。

そのため、搭乗日の1ヶ月前から与えるようにするとよいです。

飛行機はワンちゃんにとっても初めての経験なので、ワンちゃんがストレスを感じて吠えたりしないか心配になりますよね。

そんなときの強い味方になってくれるのがCBDオイルです。

鎮静剤や精神安定剤の使用は控えるべき

アメリカ獣医師会は犬を飛行機に乗せるときに鎮静剤や精神安定剤は与えなるべきではないと提案しています。

これらの薬は心拍数や呼吸数を減らす可能性があります。

通常ならそんなに問題なくても、飛行機では気圧の変化により、呼吸困難などの問題を起こす可能性があります。

そのため特に呼吸困難を起こしやすい短頭種には飛行機に乗る前に鎮静剤や精神安定剤を与えるべきではないといわれています。

その他に、鎮静剤や精神安定剤は犬のバランス能力を低下させる可能性があります。

バランス能力が低下すると、立った時にふらつきやすくなります。

特に貨物室に預ける場合はハードゲージに入れなければならないため、ふらついてケガをすることも考えられます。

鎮静剤や精神安定剤を与えるかどうかは獣医師と相談し、リスクとベネフィットをよく理解するようにしましょう。

搭乗日にとるべき対策

ここからは愛犬のストレスを減らすために、搭乗日にとるべき対策をお伝えいたします。

対策1 | ごはんは4~6時間前に与える

可能であれば、ごはんは飛行機に乗る4~6時間前に与えるようにしましょう。

これは少しかわいそうですよね。

ですが、飛行中に犬は乗り物酔いのため吐き気を感じることがあるかもしれません。

そのため、胃の中はできるだけ少なくしておいた方がよいです。

また4~6時間前にごはんをあげることで、クレート内でうんちをしたくなることをできる限り避けることができます。

実際に北米の航空会社United Airlines と Air Canada は、犬は満腹だと不快感を感じることがあるため出発の4~6時間前にごはんを与えるように提案しています。

一方で、生後4ヶ月以内の子犬や5 kg 以下の小型犬に関しては、2~3時間前に少量のごはんを与えてもよい、と提案しています。

ですが、水は常に適度に与えるようにしましょう。

対策2 | 時間に余裕を持って出かける

空港に着いたら散歩ができるように時間に余裕を持ってでかけましょう。

搭乗前に十分に散歩をさせることでワンちゃんは疲れて機内で寝てくれる可能性が高くなります。

また、機内で排泄したくなるのを防ぐことができます。

通常チェックインは出発の2時間前から手続きできます。

そして、保安検査場は出発の40分前までに通過する必要があります。

カウンターでチェックインしたあとすぐに保安検査場を通過する必要はありません。

保安検査場を通ったら目的地に到着するまで外に出ることはでききません。

そのためチェックインしたあとに保安検査場の混雑具合を確認して、余裕があれば再度外を歩かせてあげましょう。

対策3 | 到着したらクレートから出して歩かせよう

空港に到着して外に出たらワンちゃんをクレートから出して、たくさんほめてあげましょう。

そして次の目的地に向かう前に、まず外をたくさん歩かせてあげましょう。

散歩をしながらまわりを見たり匂いをかくごとで、知らない場所でもいつもと同じで良いということを理解してワンちゃんは安心します。

まとめ

飛行機の予約をする前に、飛行機を使用することが本当に必要かよく考えましょう。

そして少しでも気にかかる点があるようであれば、他の手段を考えることをおすすめいたします。

日本国内であれば、車や船、新幹線などで移動することは難しいことではありません。

飛行機を使用するのは、最終手段として考えましょう。

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