しつけを始めたいけど、犬が他のものに気を取られていて飼い主さんのほうを向いてくれない場合ってありますよね。
こんなときは毎回、まずは最初に飼い主さんの方へ意識を集中させることから始めないとなりません。
そんなとき、アイコンタクトを教えておけばすぐに飼い主さんに注意を向かせることができるので、しつけをしやすくなり、毎回の労力を減らすことができます。
その他にもアイコンタクトにはさまざまなメリットがあります。
この記事では、アイコンタクトを教えるメリットや教え方をお伝えいたしますので、ぜひ参考にして愛犬にアイコンタクトを教えてくださいね😀
アイコンタクトはなぜ必要?効果は?
冒頭でもお伝えしたようにアイコンタクトを教えると、気が紛れてしまいがちな犬の意識を飼い主さんのほうへすぐに向けることができるので、新しいしつけを教えるさいに非常に役立ちます。
アイコンタクトの次には指示があることを犬にわからせることができるので、アイコンタクトをすると犬は指示を待つようにもなります。そのため、次の指示を与えやすくなります。
そして、アイコンタクトは犬の気が他に紛れることを防ぐので、犬の集中力を養うこともできます。
同時に、犬が他の気になるもの (誘惑) に勝ち、飼い主さんのほうへ意識を向ける状況を作ることは、犬の飼い主さんへの忠誠心を育てることにつながります。
アイコンタクトができるということは、他の気になるもの (誘惑) よりも飼い主さんの指示のほうが大切であるということがわかっているということです。
アイコンタクトを教えると犬の注意をコントロールすることができるようになるので、日々の生活においても役立ちます。
例えば、散歩中に他の犬とすれ違うときでも、飼い主さんのほうに注目するようにすることで、他の犬に気がうつるのを防ぎ、安心して他の犬とすれ違うことができます。
また、アイコンタクトをして犬と見つめ合う機会を増やすことは、犬とのきずなを深めることにもつながります。
実際に、犬と見つめ合うことで「愛情ホルモン」とも呼ばれるオキシトシンが人間にも犬にも分泌されることが実験によりわかっています。
犬と見つめ合うことや触れ合うことによりオキシトシンが分泌される実験に関しては、下記の記事で詳しく載せていますのでご参考ください。
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- 新しいしつけを教えやすくなる
- 次の指示を与えやすくなる
- 犬の集中力を養う
- 忠誠心を育てる
- 犬の注意をコントロールできるようになる
- 犬とのきずなを深める
アイコンタクトを教える時期
アイコンタクトは犬が自分の名前を覚えたらすぐに教えることができます。
その他にできれば、「おすわり」を教えた後に教える方が教えやすいです。
「おすわり」の教え方は下記の記事で説明していますのでご参考ください。
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アイコンタクトを教える前の準備
アイコンタクトを教える前に準備すべきことをお伝えします。
おやつやおもちゃを用意します。
犬の気を引くために、おやつを使用します。おやつよりもおもちゃに興味を示す場合はおもちゃを使用しましょう。
コマンドを決めます。
名前で呼ぶだけよりもコマンドを決めたほうが良いです。
名前は他の人にも呼ばれる機会が多いため、名前だけだと犬は反応しなくなる可能性があります。
そのため、アイコンタクトを要求しているのだとはっきりと犬にわからせるためにコマンドを決めましょう。
コマンドは「見て」「ママ見て」など飼い主さんが言いやすいものならなんでも良いです。
英語では「ルック」や「ウオッチ ミー」などといいます。
しかし「目見て」は避けたほうが良いかもしれません。
犬を怒るときに「メッでしょ」とか「メッ」などをいっている場合、「目」といった瞬間に犬は怒られているのかと勘違いする可能性が高いからです。
また決めたコマンドは家族全員が同じものを使用するようにしましょう。
アイコンタクトを教える方法
しつけは静かな環境でおこないます。
そうすることで、犬の気が他に紛れることを防ぐことができます。
また犬にとって飼い主さんが一番興味のある環境を作りやすくなるため、しつけを教えやすくなります。
アイコンタクトを教える方法
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1おやつを手に持ち、犬の前に立つか座ります。
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2「おすわり」ができる場合は、犬を座らせます。
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3おやつを持つ手を犬の鼻の前にかざし、犬の興味を引き付けます。
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4おやつを持つ手を飼い主さんの目のほうへ移動させ、犬の名前を呼びます。
下記の写真のように人差し指を立て目のほうへ近づけるとよいです。そうすることにより、この動作がアイコンタクトのハンドシグナルにもなります。
How to Teach Your Dog "Watch Me" | Chewy
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5犬が飼い主さんの顔や目を見たら、すぐにほめる言葉 (「良し!」など) をいい、おやつを与えます。
飼い主さんの顔や目を見たのが数秒でも構いません。
犬が飼い主さんの呼ぶ声に反応しない場合は、おやつを持つ手を犬の鼻の前で振るなどして注意をひき、すぐに手を顔のほうへ持っていきましょう。そして犬が飼い主さんのほうを少しでも見たらすぐにほめる言葉をいいおやつを与えます。
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6Step3~5を繰り返しおこないます。
おやつを持つ手を目のほうへ持っていきながらコマンド (「見て」など) も言うようにしていきましょう。
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7徐々にアイコンタクトの時間を長くしていきましょう。
徐々におやつをなくしていき、コマンドだけ、あるいはハンドシグナルだけでアイコンタクトができるようにしていきましょう。
アイコンタクトができたときは常にほめることも忘れないようにしましょう。
まとめ
犬が他の気がまぎれるものに打ち勝ち、飼い主さんを見ることを選んだときは、常にごほうびをあげることを忘れないようにしましょう。
ごほうびはおやつをあげるのでも良いですし、ほめる言葉だけでも構いません。
そうすることでアイコンタクトをする方が楽しいということを犬に常に覚えさせておくことができます。