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犬に「おすわり」を教える方法 | メリットは?いつからおこなうべき?ドッグトレーナーが詳しく解説

犬に「おすわり」を教えることはもっとも基本的なしつけです。

「おすわり」を教えることは、犬の衝動をコントロールし、従順さを育てることに役立ちます。

その他にも「おすわり」は、飼い主さんと犬との間のコミュニケーションにも役立ちますので、ぜひ本記事を参考にしてしつけをおこなってくださいね。

「おすわり」を教えるメリット

「おすわり」を教えると、犬は人間とのコミュニケーションの手段として座るようになります。

例えば、「そのおやつちょうだい」とか、「お散歩連れてって」とか、「なでて」とか、座ることで飼い主さんにお願いします。

また、人間からしても知らない犬に合った時に、犬が自分の前で座ればこの犬は敵意がないということがわかりますね。

犬は言葉を離せないので「おすわり」を教えることは、数少ないコミュニケーションの手段としてとても重要です。

また、何か好ましくない行動をしているときに、「おすわり」を命じて犬の行動を修正することができます。

「おすわり」をしつけるメリット

  • コミュニケーションの手段を増やす
  • 従順さを育てる
  • 犬の衝動をコントロールする

いつから教えることができるの?

「おすわり」・「伏せ」などの簡単なしつけは生後8週以降から開始しても子犬は覚えことができるといわれています。

私も犬の保護施設で野犬の子犬のお世話をすることがありますが、実際に生後8週目くらいの子犬でもまわりの成犬が「おすわり」をしているのを見るだけでできるようになります。

ですが通常、家に迎える子犬は一匹で新しい環境にきます。

そのため、お手本となる成犬はいませんし、なによりも新しい環境にきたばかりの子犬は不安でいっぱいです。

そのため、新しい家にきたばかりの子犬にいきなりしつけをおこなうのではなく、子犬とのきずなを深めることや、しつけに向けた準備をおこなうことをおすすめします。

子犬とのきずなを深める方法、そしてしつけに向けた準備ではどのようなことをするのかに関しては下記の記事、「子犬のしつけスケジュール」でご紹介していますのでご参考ください。

子犬とのきずなを深める方法、そしてしつけに向けた準備の方法は、「子犬のしつけスケジュール」内の下記の箇所にてご紹介しています。

  • 第5段落「生後8週目から開始すべきこと1 | 子犬とのきずなを深める」
  • 第5段落「生後8週目から開始すべきこと2 | しつけに向けた準備」

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この記事で紹介していることを生後8週目~10週の間におこなうことにより今後のしつけが非常にしやすくなります。

そして10週目以降から「おすわり」・「伏せ」・「待て」などの基本のしつけをおこなうようにします。

子犬にしつけをおこなうときの注意事項

子犬にしつけをおこなうさいは、下記の点に注意するようにしましょう。

🐣子犬にしつけをおこなうさいの注意事項

子犬は飽きやすいため、1回のしつけの時間を短くして (5~10分)、1日に数回に分けておこなう

興味を持続させるために、おやつを使用して子犬が楽しめるようにおこなう

この2つのポイントは子犬に限らず言えることですが、子犬の場合は特に覚えておいて欲しいポイントです。

上記のポイントをふまえながら、飼い主さんもワンちゃんも楽しめるように、しつけをおこなっていきましょう。

参考 : Teach Your Puppy These 5 Basic Cues | American Kennel Club

しつけは先延ばししないようにしよう

子犬期はしつけることがたくさんあるため大変に思うかもしれません。

ですが、子犬期はしつけに限らず経験したすべてのことから多くのことを吸収できる時期です。

そのため、しつけを遅らせることは大切な機会を逃していることにもなりますし、またしつけから得られるメリットを先延ばししてしまうことにもなります。

ワンちゃんにとっても、この時期に教えてあげたほうが覚えやすいためしつけは先延ばししないようにしましょう。

参考 : Puppy Behavior And Training Training Basics | VCA Animal Hospitals

「おすわり」を教える方法

それではここから「おすわり」を教える方法をお伝えいたします。

「おすわり」を教える前の準備

  • コマンドを決めます(「おすわり」や「座れ」など)。

    常に同じ言葉やコマンドを使用しなければ、犬は混乱してしまい、何を命令しているのか分からなくなってしまいます。
    そのため、決めた言葉やコマンドは、家族全員が一貫して同じものを使用するようにしましょう。

    手による合図でも「おすわり」を覚えさせたい場合は、手による合図も決めます。
    一般的な「おすわり」の手の合図は下記の写真のように、上に向けた手のひらを上にあげます。
    (この記事では、この手の合図で「おすわり」を教える方法を説明いたします。)


    Teach Your Dog to Sit | American Kennel Club

  • 床などの滑りやすい場所でおこなう場合は犬が座りやすいように、滑り止めマットを用意します。
  • しつけで与えるフードやおやつを準備します。

    おやつは与えすぎを防ぐために下記のように小粒状のものや、簡単に小分けにできるように手で切れやすいものがよいです。小分けする場合はトレーニング前に小さくちぎっておきましょう。

「おすわり」を教える方法

座ることに対して良いイメージを持たせないために、しつけにはドッグフードやおやつを使用してトレーニングします。

ほめるときはすぐにほめて、ごほうびを与えることがポイントです。

すぐにほめないと犬は何に対してほめられたのか分からなくなってしまいます。

そして、徐々に声によるコマンドや手による合図だけで座ることができるようにしていきます。

無理に座らせようとしてお尻を押したりすると犬に不安や不快感を与える可能性があるため注意しましょう。

🐶「おすわり」を教える方法

step
1
犬の前に立つか膝をついて座ります。


step
2
おやつを手に持ち、犬の鼻の前にかざし、犬の注意をおやつに引き付けます。


step
3
おやつを持つ手をゆっくりと犬の鼻の前から、弧を描くように額から頭の上へと移動します。

弧を描くように手を移動する

犬は鼻でおやつを追うため首を上にあげながら、自然とお尻を床へと下げていきます。

ヒント1: 首を上にあげさせることがポイントです。

ヒン2: 犬が立ったりジャンプしたりてしまう場合は、手を犬の鼻に近づけて首が上に向くように導きましょう。


step
4
お尻が床についたらすぐにほめる言葉をいい、おやつを与えます。

座ることに成功したらすぐにほめる言葉いい、おやつを与えることが大切です。

step
5
新しいおやつを犬の鼻の前にかざし、立つように導きます。


step
6
Step 3~5を繰り返します。

座ればおやつをもらえるということが分かってきたら、声によるコマンドと手による合図を加えます。

step
7
「おすわり」の合図と同時に、下記の写真のようにおやつを持つ手の手首を上に向けます。

この方法により「おすわり」の合図も一緒に教えることができます。



参考: Teach a Puppy to Sit | Teacher's Pet With Victoria Stilwell

ヒント: 最初のうちは、手首を上に向けるときではなく、犬が座り始めたら「おすわり」のコマンドをいうようにするとよいです。おすわりの姿勢をおこなっているときにコマンドをいうことにより、行動とコマンドの関係が理解しやすくなります。

step
8
犬が座ったら、すぐにほめおやつを与えます。


step
9
徐々におやつをなくし、声や手による合図だけでおこなうようにします。

座るのが痛そうな場合は無理に教えるのはやめよう

座りにくそうにしていたり、きちんと座れなかったりする場合は足が痛くて座れない可能性もあります。

特に肥満犬や老犬で座りにくそうにしている場合は、関節炎などを発症している場合もあります。

関節炎などを発症していると、座った姿勢は痛いため無理におこなうことはやめましょう。

犬は飼い主さんを心配させないように痛くても痛みを隠そうとする動物です。

そのため、少しの異変でも気づけるように、飼い主さんが普段から十分配慮する必要があります。

おわりに

「おすわり」をマスターしたら、次は「伏せ」のしつけをおこないましょう。

下記の記事では、「伏せ」をしつける方法を詳しく解説していますのでぜひ参考にしてくださいね。

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