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犬の引っ張り癖を直すトレーニング方法5つ | 子犬・成犬・引っ張り癖が激しい犬もOK | おすすめのハーネスも

犬は毎日の散歩が大好きです。

そのため、引っ張り癖のトレーニングを受けていない犬は興味のあるものがあると飼い主さんを引っ張って向かおうとします。

ですが、リードが張らないように歩くトレーニングをした犬はリードの張りを感じたら、先に行き過ぎたことをさとりペースをゆるめるようになります。

引っ張るのをそのままにしておくと飼い主さんは大変ですし、また危険をともなう場合もあります。

そして犬の喉にもダメージを与える可能性があり犬にとってもよくありません。

だから、「引っ張るのはよくないよ」ということをやさしく教えていってあげましょう。

この記事では犬の大好きな散歩の時間が飼い主さんにとっても犬にとっても楽しい時間となるように、引っ張り癖を直すトレーニング方法をお伝えします。

犬の引っ張り癖を直すトレーニング方法5つ

この記事では、犬の引っ張り癖を直すトレーニング方法を5つお伝えいたします。

トレーニング方法1は、飼い主さんの横を歩くように教えるしつけで、特に子犬におすすめのトレーニング方法です。

トレーニング方法2は、飼い主さんの呼びかけに比較的素直に応じることができるワンちゃんに使用できます。

トレーニング方法3では、普段はおとなしく歩けるけれども、他の犬やすれ違う自転車など、気を紛らわすものを見ると引っ張ってしまう犬の引っ張り癖を直す方法をお伝えいたします。

このトレーニングをおこなうことで、気を紛らわすものを見ても気にしないようにしていくことができます。

このトレーニングは成犬から引っ張り癖の激しい犬まで使用することができます。

トレーニング方法4は、常に引っ張って歩く犬に飼い主さんの横を歩くように教えます。

このトレーニングでは犬を引っ張ることになるため、トレーニング方法1、2、3に比べると少々犬への負担が増します。

このトレーニングも成犬から引っ張り癖の激しい犬まで使用することができます。

そして、トレーニング方法5はハーネスを使用して、常に引っ張って歩く犬の引っ張り癖を直す方法をお伝えいたします。

首輪だと犬が引っ張った時に首に負担がかかりますが、ハーネスは犬が引っ張っても首に負担がかかることがないため安心です。

そのため、引っ張り癖の激しい犬や、力の強い犬にはハーネスを使用したトレーニング方法5をおすすめいたします。

また、トレーニング方法5は飼い主さんの呼びかけに反応しにくい犬にもおすすめです。

トレーニングを繰り返すことにより、犬は少しずつ飼い主さんの指示にしたがうようになってくるので、粘り強く続けていくことが大事です。

🦮各トレーニングの特徴

  1. トレーニング方法1
    • 子犬におすすめ
  2. トレーニング方法2
    • 飼い主さんの呼びかけに比較的素直に応じるワンちゃんにおすすめ
  3. トレーニング方法3
    • 他の犬やすれ違う自転車など、気を紛らわすものを見ると引っ張てしまう犬の引っ張り癖を直す方法
    • 気を紛らわすものを見ても気にしないようにしていくことができる
    • 成犬から引っ張り癖の激しい犬まで使用できる
  4. トレーニング方法4
    • 常に引っ張って歩く犬の引っ張り癖を直す方法
    • 犬を引っ張ることになるためトレーニング方法1~3に比べると犬への負担が増す
    • 成犬から引っ張り癖の激しい犬まで使用できる
  5. トレーニング方法5
    • 常に引っ張って歩く犬の引っ張り癖を直す方法
    • ハーネスを使用
    • 首に負担がかからないので引っ張り癖の激しい犬や力の強い犬も安心
    • 飼い主さんの呼びかけに反応しにくい犬にもおすすめ

犬の引っ張り癖を直すトレーニングの準備

引っ張り癖を直すトレーニングをおこなう前に準備すべきことをお伝えいたします。

準備1 | トレーニングの環境選び

新しいしつけを教えるときは犬が集中しやすいように、犬の気を妨げるものが少ない静かな場所でおこなうことが理想的です。

そのほうが犬は飼い主さんの指示に集中しやすいため新しいことを覚えやすくなります。

人通りの多い場所、他の犬とすれ違うことが多い場所、犬の気を引く臭いが多い場所などでトレーニングを始めると、犬の注意を飼い主さんに向けることが難しくなります。

そのため、最初は室内や庭などでトレーニングをするのがよいです。

そして、静かな環境でトレーニングに成功したら、次は公園など少し注意を妨げるものがある場所でトレーニングを開始します。

それもクリアしたら、いつもの散歩道など気が散るものが多いエリアに行ってトレーニングをおこないましょう。

環境選びのポイント

  • 最初は犬が集中しやすいように静かな環境でおこなう。
  • 静かな環境でのトレーニングに成功したら、少しずつ周りに気を引くものがある環境でおこなうようにする。

準備2 | ごほうびを用意する

トレーニングではごほうびとしてフードを使用します。

特にトレーニング方法1では多くのフードを使用します。

そのため、普段の食事からトレーニング用に別に取っておくとよいです。

おやつを使用する場合はあげ過ぎを防ぐために、下記のように粒が小さいものを使用することをおすすめいたします。

準備3 | 「座れ」とアイコンタクトをマスターさせる

引っ張り癖を直すトレーニングでは、「座れ」と「アイコンタクト」を最初にマスターしていると、しつけがおこないやすいです。

下記の記事では、「座れ」をしつける方法をご紹介していますので合わせてご参考ください。

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引っ張り癖を直すトレーニング方法1

このトレーニングでは、犬に飼い主さんの横を歩くことを教えます。

この方法は犬にとって一番楽しいトレーニング方法で、子犬から成犬まで使用することができます。

特に、子犬の場合は飽きやすいので、このトレーニングをおこなうことをおすすめします。

このトレーニングをおこなうことにより、気を紛らわすものや興味をひくものを気にせずに歩くようにしつけていくことができます。

🐤引っ張り癖を直すトレーニング方法1

step
1
トレーニングをする場所に犬を連れて行きます。


step
2
犬の横に立ちます。


step
3
「座れ」や「伏せ」のコマンドを与えてしたがったらごほうびのフードを与えます。

これにより犬に散歩ではなくトレーニングの時間であることを教えることができます。


step
4
そのまま犬が飼い主さんの横に座る or 立っていられるようにフードをいくつか与えます。

このとき、犬とのアイコンタクトも意識しましょう。これにより犬の注意を飼い主さんに向けます。
この工程は徐々に短くしていきましょう。

step
5
犬の注意を飼い主さんに集中させたら、「行くよ」や「レッツゴー」などの歩く合図をいい歩き始めます。

歩く合図を与えることで、その合図が飼い主さんの横について歩き始める合図であることを犬に教えていくことができます。

歩いている時のリードは軽くたるむ程度 (英語の「J」の文字を描いている感じ) がよいです。


5 Reasons Your Leash Walking Training Isn’t Working | McCann Dog Training


step
6
歩くペースは少し早歩きくらいの速さで一定に保つようにします。

ゆっくり歩くと犬は周りに気が散りやすくなります。少し早歩きすることで犬が飼い主さんに集中しやすくなります。

下記の写真のように腰に手を当て、軽くパタパタと腰をたたきながら犬の気を引くようにして歩くとよいです。

5 Reasons Your Leash Walking Training Isn’t Working | McCann Dog Training


step
7
犬が飼い主さんの横について歩いている限りフードを与え続けながら一緒に歩きます。

犬がおもちゃに興味を示すようであれば、フードの代わりにおもちゃを腰のあたりで動かして犬の気をひきながら歩くのでもよいです。

フードを与えているときは下記の写真ようにリードが張らないように気をつけましょう。フードを得られるのはリードが張っていない時だけというのを犬に理解させることが大切です。


5 Reasons Your Leash Walking Training Isn’t Working | McCann Dog Training

横について歩いていればごほうびをもらえるということを犬が理解したら、声でほめること (「いい子!」 「よし!」など) を加えながらフードをあげる間隔を少しずつのばしていきます


step
8
ひんぱんに右に曲がる・左に曲がる・Uターンするなどして進む方向を変えます。

これにより常に飼い主さんに注目している必要があることを犬に教えることができます。

曲がるときも腰をパタパタと手でたたきながら犬を導くようにして曲がるとよいです。

5 Reasons Your Leash Walking Training Isn’t Working | McCann Dog Training


step
9
犬の気が飼い主さんから離れないように、フードやおもちゃ、声で犬の気を引きながら歩き続けます。

🐾犬がリードを引っ張ったときの対処法

step
1
犬がリードを引っ張ったら、すぐに歩くのをやめます。

このとき、リードを強く引っ張って犬を後ろに戻すことはやめましょう。
ただ犬がそれ以上前に進まないように歩くのをやめ、その場に止まります。


step
2
飼い主さんの横に来るように犬の名前を呼びます。

もし犬が飼い主さんのほうを向かないようであれば、数歩うしろにさがり犬の注意を引きます。
それでも犬が飼い主さんのほうへ来ない時は、犬の前にフードをかざして注意を引きます。


step
3
犬の注意が飼い主さんに向いたら「座れ」を命じます。

フードで犬の注意を引いた場合は、「座れ」にしたがったあとにフードを与えます。
そして徐々に名前を呼ぶだけで飼い主さんのほうを向くようにしていきましょう。


step
4
犬が落ち着いたら、歩く合図 (「行くよ」など) をいい歩き始めます。


step
5
犬がリードを引っ張らずに飼い主さんの横を歩くことができたら、「よし!」などのほめる言葉をいいフードを与えます。

引っ張り癖を直すトレーニング方法2

トレーニング方法2はトレーニング方法1を簡略化した方法です。

この方法は飼い主さんが犬を呼んだ時、比較的素直に飼い主さんのほうへ注意を戻すことができる犬に使用できます。

☺引っ張り癖を直すトレーニング方法2

step
1
トレーニングをする場所に犬を連れて行きます。

犬の気を紛らわすものが少ない環境を選びましょう。


step
2
座れなどのコマンドで犬の注意を飼い主さんに集中させたら、「行くよ」や「レッツゴー」などの歩く合図をいい歩き始めます。

歩く合図を与えることで、その合図が飼い主さんの横について歩き始める合図であることを犬に教えていくことができます。


step
3
犬がリードを引っ張ったら、すぐに歩くのをやめます。

このとき、リードを強く引っ張って犬を後ろに戻すことはやめましょう。
ただ犬がそれ以上前に進まないように歩くのをやめ、その場に止まります。


step
4
飼い主さんの横に来るように犬の名前を呼びます。

もし犬が飼い主さんのほうを向かないようであれば、数歩うしろにさがり犬の注意を引きます。


step
5
犬が飼い主さんの横に戻ったら「座れ」を命じます。


step
6
犬が落ち着いたら、歩く合図 (「行くよ」など) をいい歩き始めます。


step
7
犬がリードを引っ張らずに飼い主さんの横を歩くことができたら、「いい子!」「よし!」などのほめる言葉をいいフードを与えます。


step
8
犬がリードを引っ張ったら、Step3~ を繰り返します。

引っ張り癖を直すトレーニング方法3

普段は飼い主さんの横をおとなしく歩いている犬でも、他の犬や通り過ぎる自転車など気を紛らわすものを見ると、興奮して引っ張ってしまうこともよくあります。

このトレーニングではそんなワンちゃんの引っ張り癖を直す方法をお伝えいたします。

このトレーニングをおこなうことでワンちゃんは興奮するもの (他の犬や自転車など) を見ても気にしないようになっていきます。

このしつけでは飼い主さんがワンちゃんの興奮するものにできるだけ早く気づくことが大切です。

なぜなら興奮させるものに対して近づき過ぎないようにすることがポイントになるからです。

そのため、よく周りを見ながら歩く必要があります。

ここでは散歩をしているときに他の犬が近づいてきている場合を例にして、引っ張りグセを直していく方法をお伝えいたします。

☺引っ張り癖を直すトレーニング方法3

step
1
周りをよく見ながらワンちゃんと一緒に歩きます。


step
2
他の犬が近づいていることに気づいたら、道のわきなどに移動し他の犬との間に距離をとります。

できるだけワンちゃんが他の犬に対して興奮する前 (ワンちゃんがまだ冷静でいるとき) にこの動作をおこないます。


step
3
犬にお座りをさせます。

座らせた方が犬は落ち着いて冷静になりやすいです。


step
4
他の犬が通り過ぎるまでフードを与え続けます。

おもちゃが好きな犬は、一緒におもちゃで遊んであげるのでも良いです。
他の犬が通り過ぎるまでフードを与えたり、話しかけたり、おもちゃで遊んだりしながら犬の興味を飼い主さんの方に向け続けます。

Fix Your Leash Walking Training For THESE Common Problems | McCann Dog Training

このトレーニングを繰り返すことにより、他の犬のことを気にするよりも、フードをもらえたり飼い主さんと遊んだりする方が楽しいと思うようになります。

そして、他の犬 (気を紛らわすもの) に対して良いイメージを脳に刻み込んでいくことができ、気にしないようにさせていくことができます。

引っ張り癖を直すトレーニング方法4

トレーニング方法4は成犬から引っ張り癖が激しい犬まで使用することができます。

このトレーニングでは引っ張ったらその場で止まり反対の方向へ歩きます。

そのため犬を引っ張ることになるのでトレーニング方法 1~3 に比べると犬への負担が少々増します。

🤗引っ張り癖を直すトレーニング方法4

step
1
トレーニングをする場所に犬を連れて行きます。

犬の気を紛らわすものが少ない環境を選びましょう。


step
2
座れなどのコマンドで犬の注意を飼い主さんに集中させたら、「行くよ」や「レッツゴー」などの歩く合図をいい歩き始めます。

歩く合図を与えることで、その合図が飼い主さんの横について歩き始める合図であることを犬に教えていくことができます。


step
3
犬が飼い主さんより前にでたらリードの下のほうをつかみます。

リードの下のほうをつかむことで犬へ指示を伝えやすくなり、犬への負担を減らすことができます。


Leash Walking Training For Dogs That Are ALWAYS Pulling! | McCann Dog Training


step
4
ゆるく円を描くようにして犬を反対方向に導きます。

そのまま引っ張って反対方向に導くのではなく、ゆるく円を描くようにして反対方向に導くことで、犬の首への負担を減らすことができます。


Leash Walking Training For Dogs That Are ALWAYS Pulling! | McCann Dog Training


Leash Walking Training For Dogs That Are ALWAYS Pulling! | McCann Dog Training

反対方向に導いたあと、犬が飼い主さんのほうに集中していないときは、リードの下のほうをつかんでいる手を使用して、リードを上へあげます。


Leash Walking Training For Dogs That Are ALWAYS Pulling! | McCann Dog Training


step
4
そのまま反対方向に歩き出します。


step
5
犬がリードを引っ張らずに飼い主さんの横を歩くことができたら、「いい子!」「よし!」などのほめる言葉をいいフードを与えます。


step
6
犬がリードを引っ張ったら、Step3~ を繰り返します。

犬が飼い主さんの横を歩くようになるまでこのトレーニングを繰り返しおこないます。

引っ張り癖を直すトレーニング方法5 | ハーネスを使用した方法

トレーニング方法5では、ハーネスを使用して引っ張り癖を直す方法をお伝えいたします。

首輪だと犬が引っ張った時に犬の首に負担がかかりますが、ハーネスは犬が引っ張っても首に負担がかかることがないため安心です。

そのため、引っ張り癖の激しい犬や、力の強い犬にはハーネスを使用するとよいです。

また、ここで紹介する方法は飼い主さんが呼んでも反応しにくい犬にもおすすめです。

なぜなら、下記の写真のように胸部と背中部の両方にリードをつなぐリングがある、ダブルクリップタイプのハーネスを使用するためです。

ダブルクリックハーネスの写真
No Pull Dog Lead /Halti Double Ended Lead | Diamond Dog Training

と、言ってもなぜダブルクリップタイプのハーネスが、飼い主さんの声に反応しにくい子にもよいのかさっぱり分からないですよね。

簡単に言うと、背中部のリードは犬が引っ張った時に犬の動きを止めるために使用します。

そして、胸部のリードは犬の動きを止めたあとに、犬の体を飼い主さんの方へ向けるために使用します。

つまり、胸部のリードは興奮して飼い主さんの声が届かない犬などの注意を飼い主さんに向けるために使用します。

この章を読めば、ダブルクリップタイプの特徴を活かした使い方がわかるようになるので、ぜひ最後まで読んで参考にしてくださいね。

この章では下記のことをお伝えいたします。

  • なぜ胸部と背中部の両方にリングがあるハーネス (ダブルクリップタイプ) がおすすめなの?
  • ダブルクリップタイプのおすすめのハーネスは?
  • ダブルクリップタイプハーネスを使用して引っ張り癖を直す方法

なぜ胸部と背中部の両方にリングがあるハーネス (ダブルクリップタイプ) がおすすめなの?

犬の引っ張り癖を直すのに、胸の前側にリードをつなぐリングがついている、フロントクリップハーネスが良いということを聞いた方も多いと思います。

フロントクリップハーネスは犬が引っ張ると、リードが犬の首のはじ (肩甲骨のあたり) を押すため、犬はリードを引っ張っている状態だとまっすぐ歩きにくくなります。

そのためフロントクリップハーネスは引っ張り癖を直すトレーニングに使用するのに良いといわれています。

ですが、リードを引っ張って歩いている時、犬の体はまっすぐではなく斜めにカーブした状態で歩くことになるので、犬の体型に無理がかかっている状態になります。

また、常に引っ張って歩く犬にフロントクリップハーネスを使用すると、犬はその歩き方に慣れてきてしまい、引っ張り癖を直すためのハーネスとしての効力も薄れていってしまいます

その他にも、犬が強く引っ張った時、首にストレスがかるため犬は不快な思いをします。

そのため、引っ張り癖の激しい犬や力の強い犬の引っ張り癖を直すのにはフロントクリップハーネスではなく、胸部と背中部にリングがあるダブルクリップタイプを使用するのが良いです。

ダブルクリップタイプのハーネスを使用することで、フロントクリップハーネスのデメリットを解消して、上手に引っ張り癖を直していくことができます。

下記からは、ダブルクリップタイプのおすすめのハーネスと、引っ張り癖を直すためのトレーニング方法について説明いたします。

おすすめのハーネス | RUFFWEAR(ラフウェア) フロントレンジハーネス

引っ張りグセを直すだけでなく日常使用のハーネスとしても一番おすすめなのが、RUFFWEAR (ラフウェア) フロントレンジハーネスです。

ここでの最大の特徴はリードをつけるリングが通常の背中部だけでなく、フロント(胸部)にもあるということですが、それだけではなくフロントレンジハーネスには多くのメリットがあります。

まず、胸部にはフォームタイプでやわらかいパッドがついています。

パッドは広くなっているので、犬が引っ張ったときの力を胸部に均等に分散し、引っ張ったときの犬をコントロールしやすくなっています。

そしてパッドは胸部だけではなく、横 (前足の後ろ) の部分にもついています。

よくハーネスで横の部分のストラップと毛がすれて、毛が抜けるとの話しを聞きますが、このハーネスは横の部分にもパッドついているため、前足の後ろの毛がすれて抜けるのを防ぎます

首回りと胴回りのサイズ調整がアジャスターで可能なので愛犬にピッタリとフィットさせることができ、後ずさりしても抜けません。

また、暗いときのワンちゃんの視界をサポートするため、リフレクターのラインがハーネス全体についています。

背中部の裏側には名前と連絡先を書くネームタグが付いているので、迷子になったときも安心です。

また、ID Tagを収納するポケットまでついています。

もちろん耐久性もあるので大型犬にも安心です。

フロントレンジハーネスの特徴

  • 背中部と胸部にリングがある
  • パッドはフォームタイプでやわらかい
  • 胸部のパットが広くなっているので引っ張ったときの力を均等に分散する
  • 横の部分にもパッドがついているので、前足の後ろの毛がすれて抜けるのを防ぐ
  • 首回りと胴周りの調整が可能
  • リフレクター付き
  • ネームタグ付き
  • ID Tag を収納するポケットもついている
  • 耐久性がある

サイズは下記の5サイズがあり、胸囲でサイズを決めます。

サイズXXSXSSML / XL
胸囲 (cm)33 ~ 4343 ~5656 ~ 6969 ~ 8181 ~ 107

装着方法は頭からかぶせて胸の横にあるバックル2個をはめるだけです。

詳しい装着方法やアジャスターの調整方法は下記の動画で見ることができます。

フロントレンジハーネスの取り付け方動画

トレーニングにはリードの両端にリングにとめるクリップがあるダブルエンドリードを使用すると便利です。

(ハルティ) Halti ワンちゃん用 ダブルエンド ドッグリード 犬用 リード お散歩 ペット用品 【海外通販】

引っ張り癖を直すダブルクリップタイプハーネスの使用方法

ハーネスとリードの準備が整ったあとは引っ張り癖を直すトレーニングを始めましょう。

背中部のリードは犬が引っ張った時に犬の動きを止めるために使用し、胸部のリードは犬の動きを止めたあとに、犬の体を飼い主さんの方へ向けるために使用します。

そのためには、背中部のリードを胸部のリードより少し短く持ち、犬が引っ張った時に胸部より背中部のリードのほうが先に張るようにします。

👍ダブルクリップのハーネスを使用して引っ張り癖を直すトレーニング方法

step
1
背中につながっているリードを胸部につながっているリードより少し短く持ちます。

犬が引っ張った時に胸部より背中部のリードのほうが先に張るようにするためです。


step
2
犬が引っ張ったら背中のリードで犬を止めます。


step
3
犬の名前を呼びながら、胸部のリードをたぐり寄せて軽く張り、犬の体を飼い主さんの方へ向けるように軽く圧力をかけます。

これにより、犬の注意を飼い主さんの方へ向かせるのと同時に、犬は自分が進みたい方向 (前) に進むことができなくなります。

💡フロントリードからの圧力が、「飼い主さんのほうを向く」、そして「リードを引っ張らない」の合図として犬が理解するようになることが理想的です。


step
4
「こっちにおいで」などといい、反対の方向へ歩き始めます。

反対の方向へ歩き始めることで、散歩の先頭は飼い主さんになります。それにより、散歩の主導権は飼い主さんにあることを教えていくことができます。


step
5
犬がリードを引っ張らずに飼い主さんの横を歩くことができたら、「いい子!」「よし!」などのほめる言葉をいいフードを与えます。


step
6
犬がリードを引っ張ったら、Step2~ を繰り返します。

犬が飼い主さんの横を歩くようになるまでこのトレーニングを繰り返しおこないます。

まとめ

引っ張り癖を直すには繰り返しのトレーニングが必要です。

引っ張り癖を直すトレーニングは時間がかかる場合もありますが、それだけ教えることに価値のあるしつけなので、ぜひ頑張って続けてくださいね。

引っ張り癖を直す方法として、トレーニング用の首輪を使用する方法もあります。

トレーニング用の首輪を使用すると比較的早くに引っ張り癖を直していくことができる場合が多いです。

下記の記事では、トレーニング用の首輪を使用して引っ張り癖を直す方法を説明しています。

ただ、トレーニング用の首輪は正しく使用しなければ犬の首や気管にダメージを与える危険性があるため、使用するさいはしっかりと下記の記事を読んで使用方法を熟知してから使用するようにしてください。

個人的には、最初にこの記事を参考にして引っ張り癖を直すトレーニングをおこなうことをおすすめいたします。

それでもダメな場合は、下記の記事を参考にして引っ張り癖を直す方法を試しましょう。

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参考 : How to Stop Dog from Pulling on Leash | Homes Alive Pets

参考 : Using Front Clip Harnesses & Double-Ended Leads Correctly | Kiwi Canine

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